キーエンス解剖 最強企業のメカニズムを読んで

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キーエンス解剖 最強企業のメカニズムを読んで

同社は、平均年収が2千万円超、粗利率が非常に高い製品が多く、時価総額が日本の五指に入る「ゆるブラック企業?」と言われているそうですが、
この本を読みたかった理由は、以下の2点です。

 ① 株式投資は基本的にバリュー投資を基本とし、PERが低く、配当利回りが安定して高い銘柄群や高配当ETF等を中心とした累積投資を基本としているが、例外として最近保有し始めたのが、日本株の中ではリクルートとキーエンスです。両社とも、企業を辞めた後に独立起業する人が多く(個人的なイメージです)、グロース銘柄として成長をキャピタルゲインとして享受したいという想いで保有を開始し、会社の実情を深く知りたかったからです。
   
 ② 同社は、ジャストシステムの筆頭株主(43.9%保有)でSFAを最大限に活用しているため、ジャストシステムのノーコードツール「JustDB」の活用事例について知りたかったからです。因みにJustDBの特徴は、ノーコードでアプリを作成できることは勿論ですが、ETLのようなデータの集計・加工も同製品の中で実現できるため、最終的に活用し易いデータを容易に作成できるということです。

 キーエンス社員の人物像は、モーレツ社員というより、「責任感が強く、プレッシャーを楽しめる人」、「考えるのが好きな人」、「物腰が柔らかく、いい意味で自信があり、面倒見のいい人」が多いようです。また、情報を共有する文化がキーエンスとリクルートでは似ていると言われているそうで、リクルートは「自主的な行動を促す風土」、キーエンスは「定義された行動を仕組みで徹底させる風土」のようです。
 とにかくその風土で関心したところは、営業面では訪問件数やデモの回数等の行動プロセスをKPI化し、それをアクション重視の人事評価に活かし、営業手法もロープレ等を徹底し、再現性が高く、組織的に仕組化がされ、それがデータ化、可視化され、行動にまで徹底されていることです。まさに、システムの優劣だけではなく、SFAやデータ分析によるPDCA等の行動まで徹底的に行われているということです。
 営業以外にも、ニーズの裏のニーズを探る洞察力や開発部門等の連携により、差別化された製品開発等に活かされているという印象であった。
 それがスーパースターに頼らない、安定した成長に繋がっていると感じた。

 デジタル化はシステムを創る、導入するより如何に使い倒すかが大事ということを再認識しました。

 ということで、目的①は知れたけど、②はベールに包まれたままで、詳細には全く触れられていませんでした。

 興味があれば読んでください。

キーエンス解剖 最強企業のメカニズム

※この記事を書いた後に同社が2023年第1Qの決算発表したが、市場予想に比べて低い実績であったため、株価も冴えない動きとなっている。このようなベールに包まれていた会社の書籍がでたときがピークとなることは過去の経験からあったが、今後の同社の展開に注目していきたい。


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